
FEMM - Up Up & Away (AR LIve at Panasonic Immersive Entertainment Booth in CES 2018)
Interview:2nd Function

FEMM - ACRONS at CES 2018 (Teaser Movie)
——それ、社外にも噂が広がると面白いですよねぇ。 Aさん わかんないですけど、広告代理店でクリエイターやろうとしてた人が、「本当は音楽好きだけど、レコード会社で代理店的な動きはできないと思っていたけど、エイベックスなら何かできるかも?」と思って入って来てくれたりとか、アーティストさんもあそこにはあのファッションを提供してるクリエイティヴのチームがいるから、うちと契約したいとか、そういうことも起こってくるんじゃないかと思ってます。好きな仕事の深みが増せば、その適用範囲は拡張されるという実感があります。僕らで言うクリエイティヴやアートディレクションが人事や新人獲得にもつながると言うことです。 ——みなさんは<CES>で披露した「ACRONS」に携わった方達で。2nd Functionは仕事の中のやりがいなのか、さらにアイデアが実現できる場なのか? 聞かせてください。 Bさん(普段はデザイナー) 僕、デザインとかアートディレクションを会社でもう15年ぐらいやってるんですけど、やっぱり会社にはセクショナリズムみたいなものがあって、将来の夢の描きかたも専門職であればあるほど、やってる仕事の延長上でしか描けない。 でも、普段のデザインしている時も、実はそこに関わる他の側面がすごく気になっちゃったりするんです。例えばプロモーションに使う資料のデザインが気になったり、ライブのビジュアルが気になったり。そういうとこにも口出していきたい欲望はあるんだけど、やっぱりそこまでは入れない現実がある中で、小さなコミュニティの中で、モノ作りを共同で完成するスタイルも必要だなと思っていて。職種の壁だけで専門的にモノを作る時代でもないなと思ってたんですよ。自分たちができることを駆使して、もっと面白いことやりたいっていう発想の方が強かったんで、今、仲間と一緒にこういう形でひとつのモノを作れるのは理想的ですね。Next-Gen Tech Transforms Live Events | #PanasonicCES 2018
——ACRONSでは何を担当したんですか? Aさん この人でいうと、今回ACRONSでどうしても都市設計が必要だったんです。ジオラマを作ったのですが、本気で都市設計からやったんです。もちろんプロからしたら遊びレベルかもしれないけど、本気でやった。デザインシンキングなんてそこからやらないと気が済まない。 それはもしかしたら子供の理想論みたいなところもあって、建築士の方からすれば荒唐無稽かもしれない、でも自分たちなりの文脈や必然性もできて。工学的とか理学的には正しいかわからないし、完全に文系だけど、「こういう社会になるかもね」とか、だからこうなのかみたいな。 ——理想ありきなんですね。 Aさん おっしゃる通り意義ありきの結論。そんなことしながら、アーティストの送り迎えやったりね? Bさん ほぼドライバー(笑)。 Aさん あとは大工仕事とか、テラスの植木も僕らがアメリカで買い付けて、でそれを並べてみたら意外に悪くなかった。デザイナーだけど、ドライバー、都市設計もどき、植木置き屋?(笑)、それから、大道具も。 ——大活躍じゃないですか(笑)。Cさんはどういう役割を? Cさん(普段はデザイナー) 僕はもう怒られてばっかりでしたねぇ(笑)。 Aさん 酔っ払って寝過ごすを繰り返したんですよ。ま、それは言い過ぎだけど(笑)。彼は新たな才能を発揮してくれて、<CES>って高層ビルの一室じゃないですか? だから、床を見せちゃいけないんです。床が見えた瞬間、高層ではなく1Fにいる感が出て白けますし。それを埋めるために、資材の切れはしでビルを作ってたのが彼(笑)。同行したジオラマのプロが「この人のセンス欲しい」って言ってました(笑)。そういうのは嬉しいです。 ——もともと好きだったんですか? Cさん いや、ハマっちゃったんですよね。やってるうちに。「ん?これつけた方がカッコよくね?」って。 Aさん ディティールですよね。「こういうデザインしてもいいんだ」とか言って。僕らはインダストリアル・デザインなんてやれないんですよね。だから、その真逆にある実用性無視のデザインをする。でも、そこにアート性があったりもする。 Cが「ハマっちゃった」ってどういうことかというと、見えもしないような小さなアンテナとかをあんな巨大なジオラマに、ちょこちょこつけていくんですけど、それが意外にデザインとして効いてるんですよ。 あと、Cで言うと企業の人にめちゃくちゃ愛される。だから営業としてもやれるんじゃない? とか。クライアントさんには可愛がられるんだけど、僕らから見たら、酒飲んだらポンコツ・・・。 一同 (爆笑)Dさん(普段はWEBプランナー) 僕、2nd Function自体は自己成長とか自分試しみたいな感じで参加させてもらっていて。入社してからWEBの領域を10年ぐらいやってて、そこでは専門性という意味ではスキルも知識もついてきて、それなりに信頼もされてきたとは思うんですけど、そこに固執するようになっちゃっていて。 今回、僕がCESで絡んだ内容は、ACRONSって「タイムワープ」ってエリアとメインのエリアがあっつて「タイムワープ」のシナリオのライティングと、あとは映像のディレクション、そして当日のイベントの運営回りみたいなことをやりました。 ——シナリオを書くのは好きだったんですか? Dさん 全く書いたことがなかったわけではなくて、昔ニコニコ生放送のお笑いが好きで、サンドイッチマンと江頭さんのニコ生の番組のシナリオ書いたことがあって。 Aさん そうなんだ?言えよ! 一同 (笑)。 Dさん その部分もちょっとは活かせたかなと思うんですけど。それ以外はクリエイティヴの人間ではないので、映像周りもイベントの運営も初めてなんです。そういう経験を経ることで間違いなく成長できるかなっていうので参加させてもらってますね。 Eさん(普段はA&R) 私、入社して15年ほどいるんですけど、PRの仕事もしましたし、アーティスト・リレーションの仕事もしたり、PV作ったりジャケット作ったりの制作も一通りやってきてて。よく書かれている、この先の音楽業界がどうなっていくのか?って意識から、大好きな音楽という文化自体がどうなっていくのかな?まで掘り下がった時に、ちょうどこの話があって。 パナソニックさんと面白いことをやろうと。じゃあ何を演出するか話していった結果、未来のエンターテイメントの楽しみ方を今のテクノロジーを使って予言してみようという企画が出て、未来を悪く考えるのではなくて、こんなにエンターテイメントを楽しむことができるんだよって思えるようになって来て。これは私の個人的な考えですけど、ACRONSっていう演目は、夢をショーにしたものだと思って取り組んできたんです。そういうものを作ることに携われることがすごく楽しかったです。
——具体的には現場では何を担当されたんですか? Eさん 現地では、運用です。キャストの女の子たち6人を現地に連れていく、で、一週間マネージャーもおらずという中、その子たちのマネージメントやタイムスケジュール衣装の管理だったりとかですね。 Aさん 彼女はできることをやらされた感じです(笑)。ちなみにそのあとの某ブランドの仕事では、実はクリエイティヴディレクション、彼女がやったんですね。僕らの企画的に香りを何かに例えて表現しなきゃいけなかったんです。その時に「ダンスでやろう」といったのが彼女で、彼女がやったのはそれだけで、実際アートにするのはこっちの仕事なので、その一言に大きな価値があるってわかってないんですよ。「うわ、すげえ!」ってこっちは言ってるのに「え? そんなのでいいの?」と。そんなのでいいのに、小難しくしてるやつがいるんですよ、クリエイションを。 素晴らしいコンテンポラリーダンサーさんにご出演頂いて、出来上がったもの見た時に彼女が一言「香りをダンスで表現したかったの」って言ったら、世間は「おお、なんかこいつクリエイティヴ・ディレクターっぽい!」ってなるんですけど……。 Eさん ははは。 Aさん その実は、思いつかないから、みんなで飲みにいった時、「ダンスは?」って言っただけなんですよ。でもそれなんですよね、集団でやる醍醐味は。 ——会話の即興というか、インタープレイの醍醐味ですね。 Aさん そうなんです。今回、ACRONSの事前準備では、彼女もっとも不得意な分野にも敢えてアサインさせてもらったんですね。メディアサーバーとかシステム部分。それはなぜかというと、例えば、今後、担当アーティストでライブやった時にメディアサーバーってものがわかるんです。そうすると、今度からライヴの映像送出の見方が変わるんですよね。逆に、映像の現場の職人さんからの彼女の見え方も変わる。コミュニケーションが拡張し、深みも増すはずなんです。 ——確かにそうですね。FさんはACRONSでは何を担当したんですか? Fさん(普段はA&R) 私は今回、キャストの衣装周りとキャスティングがメインですね。なのでそのキャストの衣装のデザインから発注だったり、どういうメイクにするだとか、ビジュアルをトータル的にプロデュースにしてく役割を軸に携わらせていただきました。 我々も今はこんな風に仲良く喋ってるように見えますけど、このプロジェクトやるまではみんなとそこまで仲良く話した記憶って実はなくて。 関係ないセクションの人と繋がって同じ目的を持ってディスカッションして物事を作っている、そのプロセスが私にとっては何より嬉しいことだし、何よりやりがいがあることはそこなんじゃないかなと。 ——他の部署の人と本業以外で関わって、しかも匿名プロジェクトをやる面白味って何ですか? Bさん なんか部活っぽい感じはあります、正直。そこは楽しんでる感じはあります。 Aさん 部活だね。県大会一位ぐらい狙ってる(笑)。全国一位じゃない、いや、県大会ベスト4ぐらいかな? 2nd Functionを中心とした新イベント<ADIRECTOR Vol.1『DOLLHOUSE』>が表参道 B SPACEにて2018年8月4日(土)~2018年8月27日(月)開催。 オーディエンスに対義する『個人や単数を意味する “A” 』と『方向性を決めるという意味の “DIRECTOR” 』を組み合わせた新造語<ADIRECTOR(アディレクター)>というタイトルがつけられたイベントでは、代表作や新たなエンターテック・コンテンツが一挙展示される。
展示作品
・レイヤーを与えた高輝度透明ディスプレイを配置した次世代 DJ ブース「MNGL」 ・前後左右、自在に音が飛び回る立体サウンド空間「KISSonix 3D」 ・非可聴音などを用いた「ADIRECTOR」専用スマホ・アプリの演出(終演後の演出にも使用) ・光源にズレを与えて、カラフルな影を生み出す「RGB_Light」 ・次世代AR/MRライヴ装置としてCES 2018で発表された「ACRONS」 ・世界中のクリエイターが絶賛した「高速追従プロジェクションマッピング」 ・世界的なテック・カンファレンスで上演し、話題となった可変レーザーによるショー「i_to」 ・プリントシール機の進化版として期待される3Dモデリング生成機「パラれる。」 ・スクリーンや専用メガネを必要とせず、擬似的に触れられる 3D 立体映像「Holo」 また、音声AR「SARF」による、原宿のファッション・アイコンを巡る音声ARゲームも。参加者全員には、スペシャルなプレゼントが用意されているという。ADIRECTOR チャネル - Teaser.001
ADIRECTOR - DOLLHOUSE / HOLO
期間中無休で開催されている本イベント、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。EVENT INFORMATION
ADIRECTOR Vol.1『DOLLHOUSE』

超リアルなアバターがつくれる3Dフォトスキャン体験は8月5日まで。
※ 3Dフォトスキャンによるアバター制作は1日/約150名様の先着順での実施となります。
ご希望されるお客様へ / 服装等についてのお願いとご注意!
・適応身長:100cm~190cm / 髪:タイトにまとめて頂く必要があります。
・透け素材・反射素材・帽子・メガネやサングラスは、スキャンできません。
・明るく色柄のはっきりした服装(真っ黒/真っ白は苦手で、デニムが得意)
・ヒラヒラした服装よりもタイト目、スカートよりもパンツ・スタイル推奨。
・3Dスキャンの特性上、データが壊れてしまう場合がございます。
スキャン失敗する可能性がある旨をご了承の上、ご参加頂けますと幸いです。
詳細はこちら
text by 石角友香
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