Quantcast
Channel:
Viewing all articles
Browse latest Browse all 8612

オランダの爆音に踊った夏 Hardcore 野外Festival 2015 最前線:前篇

$
0
0

Hardcore

恐縮ながら、まず第1回目の執筆とあり、私自身の紹介をさせて頂きます。日本で営業マンとして働いていたIT会社を見事に解雇となり、お先真っ暗の凹んだ日々から抜け出すため2年前にオランダへ移住。移住後は絵に描いた様なトラブルに見舞われ就業トラブル、住宅トラブルで裁判沙汰、現金が泥棒に盗まれる、車の事故、海千山千の外国人達とのシェアハウス生活、家を無くして3畳間生活とうとう、このオランダの2年間は、日本では味わえない笑いとトラブルに見舞われた毎日でした。脚色は一切ありません。現在はそんな状況を抜け出して、2015年の8月にオランダで起業するという非常に愉快でスリリングな体験をしております。現在はカメラマンとして様々なフェスティバルやイベント等の撮影をしてオランダで事業を行っている次第で御座います。

トラブル生活に見舞われている最中は何度も日本に帰りたいと思っていましたが、どうしても帰れない理由が一つありました。それはオランダ発祥の音楽「Hardcore」「Gabber Music」というジャンルに惚れ込み、なんとか日本にその面白さを届けたいという思いがあったからです。私はオランダに来てこの音楽に出会い、唯でさえ不安定な人生が、更に加速してしまった感はありますが、「Hardcoreの魅力とは?」「どうして人をここまで虜にするのか?」カルチャー的な要素も含めて少しづつQeticを通して伝えていきたいと思っています。一番最初に記事にさせて頂くのは「Hardcore」の野外フェスBig3と呼ぶに相応しい<Dominator>、<Defqon.1>、<Groundzero>の野外フェスについて「前篇、後編」の2部で伝えていきたいと思っています。

SuperBadMidiBreaksとの遭遇!? in Dominator2015


まず最初にご紹介する<Dominator>というフェスはオランダのHardcoreフリークなら知らない人は間違いなくいない。メインの馬鹿でかい広場にはバイクをモチーフにしたステージが聳え立っており、入り口には美女が馬に乗ってお出迎いをしてくれる。いきなりでこれだから<Dominator>は際立っているイベントとヒシヒシと感じた。そしてスピーカーからは圧倒的な爆音とベース音がスピーカーからうねり声をあげていた。会場には空中ブランコ、メリーゴーランド、バンジージャンプ、不気味な仮装をした男達と、上半身裸の男(定番)がいたりと完全にカオスの世界である。今回の<Dominator>は全8ステージ。Hardcoreと言ってもジャンルも様々で「Harddance」、「Hardstyle」、「speedcore」、「Frenchcore」、「Terror」、「Drum&bass core」と多岐に渡っている。メインステージではオランダのHardcoreをシーンを牽引する達が勢揃い。白いマスクマン「アンガーフィスト」、美女でセクシーな「Miss K8」、そして9月に来日をした「アンエグジット」。日本のロックフェスで例えるなら「矢沢永吉」「YMO」「ミスチル」みたいな感じか? 言えるのは錚々たるメンバーが顔を揃えていること。しかし今回、一番のニュースは別にある。オランダのHardcore仲間から「日本人でヤバイDJが<Dominator>にくるぞ! Atsushi,You should check」と言われていた。そう、日本でHardcoreシーンを引っ張ってきた「SuperBadMidiBreaks(以下、SBMB)」の代表Kousei Muraki氏が<Dominator>の為に、仲間と共に来蘭したのである。今回、初顔合わせのSBMBのメンバーと濃ゆい波瀾万丈な時間を過ごしたが、ハプニングとドキドキな時間の連続であった。

Dominator
Dominator
Dominator
Dominator
今回、Muraki氏がステージにあがったのはHardcoreでもテンポが早い「Terrorステージ」。オランダでもコアな層が好んで踊りにくる。Muraki氏がステージに立ち、そして音をかける。早い時間だった為、Terrorステージは人もそこそこであったが、オランダのコアなファンが徐々に集まってきてコサックダンスに似た特有のダンス「Gabber dance」を踊り始めたのである。私は必死にその表情をカメラで追いかけた。観客からも「あいつは何者だ!」「どこの国から来たのだ!」「かっこいい音だ」と話しかけられた。正直、自分の事の様に嬉しかった。そしてMuraki氏がDJ終盤には雄叫びをあげて手を掲げた。その瞬間、オーディエンスがより一層、ヒートアップして踊り、そして笑顔になっていった。私は歓声を目の前にして「感動と鳥肌」が襲ってきた。私はオランダに来て2年間、一人でHardcoreのイベントに顔を出して「写真撮らせてくれ」とイベントに潜り込んでいた。少しづつ色々なGabber(友達、仲間)が増えていった。そして自分が好きになったHardcoreから<Dominator>という最高峰の場所で写真を撮り、そして日本人のGabber DJと同じ時間を共有出来たのである。Muraki氏のプレイ後、多くの人だかりが出来て一緒に写真を求められていた。オランダでは素晴らしいプレイをした後、DJの栄誉を讃えて「Hero」と呼ばれる。Muraki氏も間違いなく「Hero」であったと確信している。Muraki氏と「<Dominator>やHardcoreの素晴らしさをもっと日本に伝えていこう」と話した。その時にした話がやっと記事に出来た。本当に多くの方にお礼を言いたい。先ずは第一歩進んだ気持ちでいる。

Dominator
Dominator
Dominator
Dominator

次ページ:<Dominator>は、間違いなくHardcore最高峰のイベントであった

Viewing all articles
Browse latest Browse all 8612

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>