
グラム時代のアイコン、ジギー・スターダスト
いまからさかのぼること約45年前、25歳のボウイは、「5年後に滅びようとする地球の救世主ジギー・スターダスト」という物語を引っ提げ、クィーン・エリザベスⅡ世号に乗船しイギリス、アメリカ、日本を巡る1年半の長期ツアーを決行した。 1972年2月から始まったツアーは、73年7月3日、ロンドンのハマースミス・オデオン劇場でのツアー・ファイナルを迎える。時代の寵児だったボウイは、コンサートの最後で、突然自らジギー・スターダストを葬り去った。 まさしくそのジギー・スターダスト最後の公演を収録した全17曲/90分のライヴ映像が今回の上映作品。本作は1973年初上映され(1973年には商品化)、日本では1984年4月に初上映された。 監督は、ハンディカメラと同時録音によるドキュメンタリーの第一人者で、すでにボブ・ディランやジョン・レノンを撮影し、ゴダールとも仕事をしていた、D.A.ペネベイカー(2012年アカデミー名誉賞受賞)。その時のライヴの衣装は、71年に日本人として初めてロンドンでコレクションを行った27歳の山本寛斎が手掛けた。 ジギー・スターダストというペルソナは、グラム時代のアイコンであり、グラム人気を爆発させたきっかけではあったが、音楽だけではなく俳優、絵画やパントマイム、また日本の歌舞伎といった大衆芸能を網羅した妖艶さと狂気を兼ね備えたことで、単なるグラム・ロックという枠には納まらないオリジネーターとしての地位を確立した。 本作はそんなジギー・スターダストの全盛期の貴重な映像であり、グラム・ロックのスターという地位を自ら脱ぎ捨てた瞬間、まさしく、ジギー・スターダストの最後の瞬間を捉えた音楽史的に最も重要な作品となっている。EVENT INFORMATION
ライヴ・フィルム『デヴィッド・ボウイ ジギー・スターダスト』一夜限りのライヴ絶響上映

企画・主催|(株)Zeppホールネットワーク、(株)ソニー・ミュージックダイレクト
提供:オンリー・ハーツ、アダンソニア© Jones/Tintoretto Entertainment Co.,LLC
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edit by 右近美紗紀
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