
BOØWYと海外のロック・シーンとの接点

デヴィッド・ボウイ、T-レックス、ロキシー・ミュージック グラム・ロックの影響
まず、彼らのルーツとして最も大きいのは、何と言ってもデヴィッド・ボウイ。上述したように直接的なカバーや共演もあり、氷室京介と布袋寅泰が若い頃から多大な影響を受けてきたことは本人たちの口から何度も公言されています。 また、BOØWYという名前は男ばかりだからという理由と合わせて、デヴィッド・ボウイにちなんで付けられたもの。初期は「暴威」という漢字表記のバンド名で活動していましたが、その表記は山本寛斎がデヴィッド・ボウイのワールドツアー用に製作した衣装の「出火吐暴威」と同じです。氷室京介の艶のある歌唱と、布袋寅泰の分厚く疾走感のあるロックンロール・リフの原点は、特にグラム・ロック時代のデヴィッド・ボウイと、その盟友だったギタリストのミック・ロンソンにあると言えるでしょう。 David Bowie - Ziggy Stardust (From The Motion Picture) デヴィッド・ボウイだけに限らず、氷室京介と布袋寅泰のルーツは70年代前半のグラム・ロック全般にあります。デヴィッド・ボウイと並んで、グラム・ロックを代表するバンドと言えばT-レックスとロキシー・ミュージック。その2組から受けた影響も度々本人たちの口から公言されており、特に布袋寅泰はギターを始めたのはマーク・ボランがきっかけだと明言しています。 Roxy Music - Love Is The Drug 70年代と言えば、グラム・ロックと同時期にハード・ロックのムーヴメントが世界(特にイギリス)を席巻した時代でもありますが、BOØWYのルーツは徹底してハード・ロックではなく、グラム・ロック。後に日本のビジュアル系にも多大な影響を与えることになるBOØWYの耽美で刹那的な世界観は、元を辿ればグラム・ロックに端を発していると言えそうです。 次ページ現代においても色褪せないBOØWYの残したものとは?Copyright (C) Qetic Inc. All rights reserved.