
様々な音楽をクロスオーヴァーさせる日本の新世代アーティストたち。
たとえば、東京インディ・シーンの中心的存在ceroは、15年の『Obscure Ride』でR&B/ヒップホップに接近。フジテレビ系番組『SMAP×SMAP(スマスマ)』など地上波のTV番組にも出演し本格的なブレイクを果たした。アシッドジャズ的なモダンでクロいグルーヴをバンド編成で表現するSuchmosは、16年の<フジロック>で若手バンドとしては異例のホワイト・ステージに出演。1月25日リリースされたばかりの2作目『THE KIDS』では、オアシスを筆頭にした90年代から00年代初頭のスタジアム・ロック・バンドを髣髴させる図太いスケール感を手に、さらに音楽性を進化させている。その発売日に新木場スタジオコーストで行なわれたリリース・パーティーには、ゲストとしてceroが出演した。 cero / 街の報せ【OFFICIAL MUSIC VIDEO】 Suchmos "A.G.I.T." (Official Music Video) また、ときにはマイケル・ジャクソン的なポップ感やグルーヴを感じさせるLucky TapesやAwesome City Clubは、R&Bやファンクからディスコなどに加えてシティ・ポップ的な要素も濃厚。ジャズ・シーンに目を向ければ、世代こそ異なるものの11年の結成以来人気を集める3人組インストゥルメンタル・バンドのfox capture planや、J・ディラやフライング・ロータスらLAビーツにも通じるエクスペリメンタル・ソウル・バンド、WONKが人気を獲得。その様子はまるで、多くのアーティストがそれぞれの方法論で同じ山の頂点を目指しているかのようだ。 LUCKY TAPES / レイディ・ブルース fox capture plan / エイジアン・ダンサー 【Teaser】WONK -1st Album "Sphere" - Live at Roppongi SuperDeluxe with Akiko NakayamaSuchmos、cero、WONK。クロスオーヴァーするシーンの注目バンド、Still Caravanが溶かすジャンルの境界線